2011年10月30日日曜日

蝶の魅力と自然保護

21:36 2011/10/30


蝶の魅力と自然保護


最近、自然環境の保護が、ずいぶん一般の関心を呼ぶようになった。
掛け声ばかりで実行するとなると非常に難しいところがある。
依然として環境破壊が続いている。人間の一方的な利益のために、生き物たちが犠牲になっているのが現状だ。少しの雑木林でもあれば、森林性の蝶や昆虫が生きられるのに、きれいに手入れをされ、きめられた草花や植樹で整備された公園では生き物は生きられない。
なぜなら蝶や虫たちの多くは、雑食性のものもいるが、ほとんどが限られた食物しか摂食しないのでその植物がなければ生きられないのである。それに高度経済成長が続いて、いつの間にか自然が失われてしまった。

減少している貴重な生き物を指定して保護することは、もちろん大切なことであるが、固体を指定保護するよりも、まずその摂食する植物環境を整えることが先決だ。人間が生活向上を望むのは、あたりまえだから開発は止ない。自然の仕組みをよく考慮して、その場所が開発可能か否かを決定すべきである。自然の仕組みを理解しないでやたらと開発をしたら災害にもつながってしまう。
そこでこれからどのようにしたらよいか実行することは、虫くい状態に残されたところ、里山の植物を大切にすること、都市部公園でも生き物が共存できるように整備してもらいたいものである。各家庭の庭にも草花をおくことも大切だが、昔からこの辺の土地にあった山野草、蝶や虫たちの摂食する食樹、たとえば みかん、きんかん、ゆず、サンショウなど蝶になってから吸汁に訪れる草花、アザミ、つるがのびて邪魔になるがヤブカラシ はぎ、ヒャクニチソウ、ぼたんクサギ、などいろいろなものを庭の配置を考慮して植えておくことが、身近にできる環境保全につながるものと思う。


     
      
小倉の森

小倉の森


 
      
    樹液を出すクヌギ
森の掃除屋 オオヒラタオサムシ
 

2011年10月21日金曜日

オオムラサキ飼育

14:23 2011/10/21

  オオムラサキの飼育(5)

蛹化への脱皮、前蛹から2日後脱皮開始 最初胴体側面に白線が現れ
頭部から順次脱皮する。割れた頭殻が本体伸縮運動によって次第に尾端へとせり上がってゆく、脱皮最終段階では尾端部のカギを糸束にしっかりと固定して殻を振り落として終了する。所要時間約70分の仕事。
蛹化から14日経て羽化の開始、眠起から約3ヶ月経過、頭部の殻が裂けて頭部から胸部、脚部、腹部と順次脱出、腹部が殻から抜け出ると羽化約3分の所要時間を経て終了、頭部を上にして静止羽が伸びきると汚物を排泄して翅の固くなるのを待ち、羽化後約4時間で飛翔した。


蛹への脱皮





蛹と終令幼虫

 
羽化 約3分で殻から脱出

羽化終了
  

2011年10月20日木曜日

オオムラサキの飼育

18:50 2011/10/20

   オオムラサキの飼育(4)

4月6日 約170日の越冬休眠から眠起(目覚め)し 21日経過して第4回目の脱皮、5令初期の幼虫、体長約22mmに成長した。
眠起後57日経過して第5回目の脱皮、6令幼虫となった。初期段階での体長約44mm、体重876mgと成長、眠起後77日経て計測した結果、体長約69mm、体重4900mgとなった。その3日後前蛹化した。エノキの枝と葉に念には念を入れ糸を吐き出し貼り付けその作業約90分で逆さまに吊り下がり静止して蛹化を待った。

      
     眠 起 越冬の眠りから覚めて
     エノキに登り木の又などに台座を
      作り静止、夜間新芽を食べに出かける





















   
 5令初期の幼虫
 
    








 6令幼虫(終令)

           
前蛹体


2011年10月15日土曜日

オオムサキの飼育



15:01 2011/10/15

オオムラサキの飼育(3)

その後脱皮を3回(ときに2回)繰り返して4令(または3令)に達し(9月25日3回目の脱皮)体長約16mm、体重約68mgと成長、10月中旬には摂食を停止、絶食に入った幼虫は、葉表の台座(糸を吐いて静止)に静止して越冬準備をする。やがて体色が淡茶褐色の枯葉色に変化し11月9日、台座から離れてエノキの株元の枯葉にもぐり込んで葉裏に台座を作って、翌年4月中旬~5月初旬まで約170日~180日間の休眠に入った。この間も摂食しない。    
 * 体長、体重の測定 
平成17年11月26日 検体6個の幼虫 平均体長約17mm 
                       平均体重約92mg
平成18年 3月10日 検体6個の幼虫 平均体長約14mm 
                       平均体重約53mg
越冬休眠中の絶食により個体はかなり消耗しているようだ。
体長約3mm、体重約39mg減少したことになる。冬の寒さ、乾燥などを防ぐ為、乗り切るには体面積を小さくする必要があるのかな?いやあるがまま自然に消耗して減少すると考察した方が妥当と思う。


 
4令初期体長約14mm









4令中期体長約16mm体重68mg









4令末期の幼虫越冬の準備
体長約18mm      









4令越冬幼虫、左はゴマダラチョウ