14:26 2011/09/23
“オオムラサキ”とは、
日本を代表するチョウで国蝶とされている。国蝶については、古くから議論されていたが、なかなか決定されなかった。1957年の日本昆虫学会において、オオムラサキを国蝶にすることが決められ、これが現在まで定着している。前翅長は43~68mmと大型で、裏面の地色は銀白色のものが関西系といわれ、そして黄色のものが関東系といわれるものがある。翅表は♂が青紫色の輝き、その中に白色斑、周辺に黄色斑をもつ。♀は♂より大型で、地色が黒褐色で、白色斑と黄色斑がある。後翅の後角部には赤色斑をもつが、これを欠くものがある。
♀ ♂
故江崎悌三博士(1956)によると、イギリス人の園芸家フォーチュン(Fortune)という人が神奈川で採集して持ち帰ったものを、文久3年(1863)ヒューウィトソン(Hewitson)という蝶学者が名をつけて学会に発表した、と述べています。今から147年も前に蝶リストに登録をすませ昆虫界にデビューしたことになります。日本人は昔から知っていて、江戸時代の虫譜にも載っているそうです。本種の和名はオオムラサキ、これは万国共通ではなく、あくまでも日本だけに通用する名称です。
学名 = 属名 Sasakia (ササキア) 種名 charonda(カロンダ) 命名者Hewitson(ヒューウィトソン) 属名のSasakia は日本昆虫界の先達、佐々木忠次郎博士にささげられたものです。種名のcharonda については、白水・黒子両氏の著書“蝶と蛾”(1966)に“西暦7世紀前のCatanaの祝福された計算者の名CHARONDASからきているものと思われる”と述べられています。
関東系 関西系


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